朗読会レポート

2013年4月7日(日)〜2013年4月21日(日)に実施された朗読会のレポートです。

発売記念イベント
朗読会が東京・名古屋・大阪で開催されました。

2013年4月7日(日)18:30〜 紀伊國屋書店新宿本店(東京)
2013年4月20日(土)15:30〜 カネジュービル会議室(名古屋)
2013年4月21日(日)15:00〜 ジュンク堂書店大阪本店(大阪)


すべて無料で実施され、TOEIC学習者はもちろん、講師や著者として活躍している方、TOEICとまったく縁のない小説ファンや中学生の方にもご参加いただけました。
各イベントを写真つきでレポートします。

爆笑スタート(東京)

TOEICの題材として登場することがある「朗読イベント」が『不思議の国のグプタ−飛行機は、今日も遅れる』の発売を記念して実施されました。

会場となった紀伊國屋書店新宿本店には、約40名の方に集まっていただけました。「試験問題を疑似体験する」という前代未聞のイベントは、静かなものになるかと思いきや、笑いの絶えない活気のあるイベントになりました。

小説と解説の朗読

欧米では一般的になっている小説の朗読会では、通常、著者が小説を読み上げるだけです。ところが、この本には多くの「解説」が収録されているため、著者2名が交互に朗読するという変わったイベントになりました。

第一章と第二章が、約50分にわたり朗読されましたが、それだけでなく、本に書かれていないことまで朗読され、まさに不思議な朗読会となりました。爆笑が生まれる朗読はめったにないでしょう。

質疑応答とサイン会

朗読の後には、あるアクティビティと質疑応答が行われました。「グプタが主人公になった背景は?」という質問には著者2名が過去を振り返り、グプタが起用されるに至った経緯が説明されました。もともと日本人が主人公になるはずでした。ところが、あることが理由でインド人であるグプタが「格上げ」され、主人公の候補だった人物は脇役になったのでした。
質疑応答の終了後には、熱心な参加者がサイン会に参加し、会場はなごやかな空気に包まれました。参加してくださった皆様、ありがとうございました。

著者が主催した名古屋開催

版元と書店による開催ではなく、著者が主催した名古屋開催では、朗読会に加えて、英語のアウトプット能力を高めるためのワークショップも実施されました。そのためか、遠くは青森や広島からの参加者もあり、会場となった会議室は満席になりました。

朗読会の内容は東京開催と基本的に同じでしたが、後半で、東京開催になかったセリフを加えたことで大爆笑が生まれました。また、全体を通して「笑いのポイント」が微妙に違っていたのが印象的でした。

清涼院流水によるワークショップ

朗読に続いて、名古屋オリジナルのワークショップが実施されました。ミステリー作家の清涼院流水が、TOEIC講師であるヒロ前田と一緒に「発信力を高めるTOEIC学習」をテーマにレッスンを行うという「十中八九、世界初」のイベントとなりました。

TOEIC学習者にとってなじみのある「教材」を上手に活用してスピーキングとライティングの力を高める方法が説明され、実際に全参加者に体験していただきました。
「セッション中に、流水さんがミステリー作家だと思った人はいないはずです。それほど上手な、しかも、まったく無駄のない授業でした」(ヒロ前田談)

謎のゲスト?

イベントの受付時間中に、突然現れたスーツ姿の男性が2名。真っ黒のサングラスにネクタイ。そして腕には見覚えのある腕章。誰も予想していなかった、予期せぬサプライズに会場がわきました。もちろん、某委員会の方が参加したのではなく、名古屋地区でTOEIC学習を盛り上げようとしている方々による気の利いた演出でした。

「最初に彼らが登場した時は、このまま不思議の国に連れ去られるのかと思い、一瞬、焦りました。名古屋TOEICerの本気度が伝わってきた演出で、一生忘れられません」(清涼院流水談)

サプライズだらけの懇親会

イベント終了後に、近くの居酒屋で懇親会が開かれました。ここでは、ヒロ前田が参加者に内緒で招いた、ある人物がサプライズで登場。会場は歓喜の声で包まれました。これには流水もビックリ。

ところが、本当のサプライズは懇親会の後半に待っていました。名古屋在住のある参加者により準備されていたケーキが出現。明らかに場違いな「ケーキ入刀」という著者2名による意味不明の共同作業が執り行われました。

関西弁を話すグプタ

大阪開催は「関西弁で朗読する」という、これまたユニークなイベントになりました。グプタだけでなく、小説に登場するたった1人の日本人以外は日本語を話せないはずですが、全員が関西弁を話す想定で朗読が行われました。自分のことを「ワイ」と呼び、相手のことを「自分」と呼ぶグプタは、ヒングリッシュを話すインド人ですから、あまりに無茶な演出だったかも知れません。

登場人物の「セリフ」すべてが関西弁で朗読されるという異常事態に、現場にいた運営スタッフは「もはや、これは朗読ではない」と言っていました。

質疑応答とサイン会

朗読後には、関西らしく活発な質疑応答が行われました。「グプタはどのような顔なのか。イメージを持っていますか」という質問には、著者2名とも「後ろ姿はイメージできる」と答えました。ほかにも予期せぬ質問が飛び出し、関西育ちの著者2名も、関西人のユーモアセンスに感心する時間となりました。

サイン会には、すべての方に参加していただけました。とても楽しい時間を過ごすことができました。こうして、発売記念の朗読会ツアーは幕を閉じました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

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